ロレックスの「値上げ」の動きが、近年非常に顕著です。2019年以降、年に一・二度ペースでの定価改定を行ってきているのです。とりわけ2022年の値上がり率はなかなかの高さで、前年比で20%近く上昇しているモデルも存在しました。そして2023年1月。上昇幅はそこまで高くないものの、改めて定価改定―言わずもがなの値上げ―が敢行されています。
さらに2023年9月、全体的に10%前後の値上げが敢行されました。このタイミングで生産終了となったモデルもあり、より人気の高いものに的を絞り整備されたような印象です。「もはや定価では買えない」そう騒がれるようになって久しいロレックス。なぜなら圧倒的品薄によって正規店ではほとんど購入できず。一方で供給を大きく上回る需要から、並行市場に流れる個体は凄まじいまでに高騰しており、留まるところを知りません。
時計市場において、「メーカーの定価改訂」がすぐに実勢相場に影響するわけではないのですが、ロレックスとなると話は別です。これまでの同社の定価改訂は、ロレックス相場にどのような影響を及ぼし、これからどのような実勢相場を描いていくのでしょうか。また、ロレックスの度重なる定価改訂は、ロレックスの時計業界の中でのポジショニングをどのように変化させてきたのでしょうか。
この記事では、近年のロレックスの相場・人気、そして新たに【2023年9月】に実施された定価改訂から見る、ロレックスの今後の動向について考察してみました!
※あくまで予測であり今後のロレックス動向をお知らせするものではありません。
※定価及び実勢相場は2023年9月現在のものを税込表示で掲載しております。
この記事を監修してくれた時計博士
Endo Youkoh
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC 上級ウォッチコーディネーター取得
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 銀座本店 販売スタッフ
1984年生まれ 神奈川県出身 時計業界2017年より
デザイン系の短大を卒業後、23歳で大手セレクトショップに入社。 主にレディースの服飾雑貨の責任者として、店頭接客・MD・VMD業務に携わる。入社10年目を機に更なるステップアップを目指し、高級時計店への転職を決意。2017年にGINZA RASIN入社。
人と話すのが好きで、スーパーポジティブな私は、現在お気に入りのIWC メカニカルフリーガークロノと共に店舗にて販売業務に従事。アパレル業界での経験を生かし、多角的な視点で記事監修を行っている。