ロレックス エアキングの魅力や特徴を徹底解説!

監修:Endo Youkoh
2024/01/19

エアキングは、ロレックスのなかで個性が際立った「航空業界へのオマージュ」というコンセプトのもと誕生したとされる時計です。その歴史は長く誕生したのは1940年代です。
その当時ロレックスはオイスターパーペチュアルにペットネームをつけたモデルを数多く発表していました。

ほとんどのモデルが生産終了となっていくなか、エアキングは当時から人気が高く、現行ロレックスの中で最も古いペットネームを持ち今なお愛され続けています。
今回はそんなエアキングの特徴や魅力をご紹介していきます。

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エアキングとは

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エアキングは1940年代に航空業界へのオマージュをコンセプトとして登場します。
2007年のモデルチェンジ以降にはダイヤルやベゼルのバリエーションが大幅に増えました。しかし、2014年のマイナーチェンジにより全てのダイヤルから「Air-king」ロゴが消え、エアキングシリーズが一時的な生産終了を迎えたこともあります。
それでも根強い人気だったエアキングは、2016年ロレックス最古のペットネームモデルとして、デザイン・サイズ・機能面において新たに刷新され復活を遂げました。
そんなエアキングの特徴をご紹介します。

 

パイロットウォッチをオマージュしている

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出典:https://www.rolex.com/

エアキングオイスターパーペチュアルから派生したというポジションで飛行業界の先人たちに愛用されてきました。1930年代〜1940年代は航空産業が急速に発達していた時代です。
各時計メーカーからはパイロットウォッチや航空を賛歌するプロダクトが製造されるようになり、それはロレックスでも例外ではありませんでした。

1955年に発表されたGMTマスターが、1960年代にパンアメリカン航空(パンナム航空)の公式時計に採用されパイロット達のために製作されたモデルなのは有名ですが、実はそれ以前は長く勤めたパイロットへ引退の際「エアキング」を贈るというのが慣例となっていました。

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出典:https://www.rolex.com/

エアキングは第二次世界大戦中にもパイロット向けとして使用されており「Air-king」のロゴとシンプルな三針スタイルが特徴となっている歴史ある時計です。

 

シンプルな機能

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パイロット達が愛用したことで知られるエアキングの機能はいたってシンプルで、時計本来の役割を追求したものとなっています。
3針モデルで当初はクロノメーターがありませんでしたが、2007年にモデルチェンジされるとC.O.S.C認定クロノメーターCal.3130が搭載され、クロノメーターモデルへと進化を遂げました。

操作は時刻修正のみでデイト表示がなく「日付修正操作」する必要もないので、シンプルで使いやすい時計です。
ブレスレットに関しては、現行モデルは延長するためのイージーリンクが付加されています。
これにより長さを約5mm延長させることができて快適に装着することができます。
100m防水や高い視認性が特徴で、Ref.116900以降はミルガウス並みの耐磁性も持ちシンプルながらも高性能といえます。

 

デザインが変化している

エアキングは発売当初はロレックスのロゴの下に「Air-king」のロゴが入ったシンプルなデザインでした。パッと見では「オイスターパーペチュアル」と見間違えてしまうくらいです。

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ダイヤルの6時位置に英語で「正確」を意味するPRECISIONの表記が印字されています。
(2007年以降はクロノメーター表記へと変わります)
文字盤に「SUPER PRECISION」と書かれているものはムーブメントにCal.1530を搭載しているモデル、「PRECISION」と書かれているものはCal.1520を搭載しているモデルと言われています。

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派生モデルとして、Ref.5502、Ref.5504、Ref.5506、Ref.5520という“金張り”のレアモデルが存在したり(金無垢より安価に製造できる)、Ref.5700という日付付き「Air-king-Date」という特殊なモデルも一時期に製造されていました。

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※上記は5701というデイト機能付きのCal.1530(1535)金色切り替え車とバタフライローターを搭載した特殊モデルです。

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1990年頃〜2000年頃に発売されたRef.14010は、航空機のエンジンが回転する様子を模したエンジンターンドベゼルが使用されて34mm径ケースながらも存在感あるデザインでした。

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2001年〜2007年頃に発売されたRef.14000Mは、ペンシル型の針はバータイプとなり、文字盤のバリエーションも3.6.9インデックス、バーインデックス、ローマンインデックスなどがラインナップされました。

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同時期に発売されていたRef.14010Mは、全体に光沢のないエンジンターンドベゼルが使用されていました。

2007年頃にはRef.114200、Ref.114210、Ref.114234が発売。丸みを帯びたベゼルが採用され文字盤・ベゼルバリエーションが豊富になりました。
ダイヤル表記は「PRECISION」からクロノメーター認証の英語表記に変更されます。

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18Kホワイトゴールドを使用したフルーテッドベゼルも加わりました。
夜光部分にも彩りをつけたりコンセントリックと称される同心円状のギョーシェ装飾を施したりと、少しレトロ感のあるダイヤルやダイヤモンドをあしらったダイヤルも新しく追加されます。

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2014年になると、マイナーチェンジにより全てのダイヤルからロゴが消え、エアキングシリーズが一時的に生産終了を迎えてしまいます。(これ以降はオイスターパーペチュアルの34mmのラインナップとなります)

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2016年にRef.116900として、3・6・9のメタルアワーマーカーとプリントされたミニッツインデックスが印象的なパイロットウォッチ特有のデザインに一新され、エアキングが復活しました。ケース径が34mmから40mmにサイズアップし、ドームベゼルはスムースベゼルへと変更されました。

ダイヤルデザインは、ロレックスがスポンサーとなった航空ジェットエンジンを搭載した超音速カー「ブラッドハウンドSSC」のコックピット計器を彷彿とさせるものとなり、大きくモデルチェンジしました。

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さらに2022年の新作Ref.126900では、ケースが約13mmから約11mmと薄くなり、よりスマートな印象となりました。

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そして以前は無かったリューズガードが設けられました。
以前は夜光塗料が12時位置の逆三角マーカー時分針だけでしたがインデックスの3・6・9にも塗布されるようになったため、夜間の視認性が高くなりました。
ロレックスでは、リューズガードが何の表示もない鏡面のスムースベゼルのモデルに付くというのは新型エアキングが初となるといわれています。

歴代のデザインを比べてみるとロレックスの時計は少しずつマイナーチェンジして刷新していくものが圧倒的に多いなか、エアキングは珍しい進化の仕方をしている特異なモデルではないでしょうか。また一定期間をおいて復活を遂げている稀有な存在でもあります。

 

耐磁性に優れている

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出典:https://www.rolex.com/

エアキングはRef.116900よりそれ以前に使用されていたムーブメントCal.3130から、高耐磁性モデル「ミルガウス」用に作られたCal.3131に変更しています。
さらにRef.126900からはCal.3130の後継機、Cal.3230が搭載されました。他の3200系キャリバーと同様にパワーリザーブは約70時間となっています。
このムーブメントは耐磁性に特化した最新のものであり、ミルガウスより先にエアキングに搭載されたことで注目を集めました。また、ミルガウスは2023年に惜しまれつつ生産終了となり、耐磁性に特化した機能はエアキングに託されました。

 

エアキングの魅力

ロレックスのなかでも長い歴史を持つエアキング。その歴史は80年以上とされ、ファンが多い時計です。なぜ、ここまで長くエアキングが定番として愛されるようになったのでしょうか。その魅力をご紹介します。

 

シンプルな3針

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エアキングのベーシックスタイルは、デイトなしのシンプルな3針です。
現行モデルのケースサイズは40mm、それ以前は33mm〜36mmとなっておりスーツに合わせやすいサイズです。
また機能面では高い視認性や100m防水Ref.116900以降はミルガウス並みの耐磁性もあり、シンプルでありながら高性能です。扱いやすさもロングセラーモデルとなる要因となっています。

 

手に取りやすい価格

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エアキングの価格は実勢価格50万円〜140万円前後と、ロレックスの中では比較的控えめです。ちなみにルーツとなっているオイスターパーペチュアル46万〜340万円前後です。
(現行モデルは中古でも定価を超えています)
ロレックスの高値更新が続いていますが、これくらいの価格帯なら名門の機械式時計に挑戦しやすいのではないでしょうか。

 

ロレックス入門機に向いている

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ロレックスは生産数が少なく、GMTマスターやデイトナなどのスポーツモデルは購入制限があります。そんななか、エアキング生産数が多いモデルです。
ルーツとなっているオイスターパーペチュアルと共に、ヴィンテージであっても急に値上がりすることもありません。手に入れやすくなっているためロレックス入門の時計として人気です。

 

最後に

エアキングはロレックスの中でも歴史ある人気モデルということがわかりましたね。
また変わった遍歴の仕方をしていてバリエーションも多く「どのようなモデルか掴みづらい」ということも特徴となっています。
「人と被りにくいところが気に入っている」という方も多く特別感もあり、旧型モデルに関してはケース径34mmのものもあるので腕が細い日本人には合わせやすいロレックスともいえます。シンプルデザインなので、自然につけることができるという声も多いです。
ロレックスのなかでは比較的手に入れやすい入門編の時計ともされていますので一度手にとって試してみてはいかがでしょうか。