ロレックスデイトナの進化と歴史とは?歴代モデルを系譜でご紹介

監修:Endo Youkoh
2023/11/20

ロレックスを代表するスポーツモデルである“コスモグラフ デイトナ”
現在では正規販売店でなかなか購入することができないほど人気のモデルですが、正式にシリーズ化されたのは1963年頃と他のモデルよりも後発でした。

しかし史実を遡るとその起源は1950年と言われており、実は長い歴史を持つモデルです。
今回はそんなデイトナの歴史と進化を系譜に沿ってご紹介していきます。

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ロレックス デイトナとは

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「ロレックスといえばデイトナ」と憧れる人が多いモデルですが、なぜこれほどまでに人気を集めているのでしょうか。

まず1つめの理由としては、デイトナの魅力的な優れたデザイン性が考えられます。
ベゼルに刻まれたタキメーターや、3つのインダイヤルなど、デイトナならではのベースデザインは発売当初から確立されており、ダイヤルや材質などのバリエーションも豊富です。
スポーツモデルでありながら、スーツにもカジュアルにも合わせやすい端正なルックスも特徴となっています。「いつかは欲しい高級時計」といわれるのもうなずけますね。

2つ目の理由として、その人気に反してもともとの生産数が少ないということが考えられます。現状は正規代理店に行っても在庫がなく、実物を見ることすらなかなかできないという状態です。そのため二次流通市場では常にプレミア価格で取引されており、資産価値の高さから時計好きのユーザー以外からも注目を集めています。

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出典:https://www.rolex.com/ja/watches/cosmograph-daytona

そして3つめの理由として、デイトナが誕生した背景や、進化の過程での逸話の存在も大きいと考えられます。デイトナは1960年代に世界で初めて防水機能をつけた、レース用のクロノグラフ(ストップウォッチ機能がついた時計のこと)を搭載した腕時計として誕生しています。カーレース用に作られたデイトナは、耐久性や防水性にも優れており、実用的にも使い勝手が良いと高い評価を得ています。

当時人気だったハリウッドスターが身につけていたモデルで、その俳優の名前を取った通称ポールニューマンモデルと呼ばれる超レアモデルも有名です。ほんの数年しか生産されていないモデルやマイナーチェンジが多く、デイトナには男性の心を揺さぶるようなロマンのあるストーリーが多いのです。

デイトナの歴史と系譜

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デイトナはロレックスの他のモデルに比べると歴史的には後発の時計です。どのように進化を遂げてきたのか順を追ってご紹介していきます。

デイトナができるまで


実はデイトナが発売される前の1950年代には、デイトナの前身となるコスモグラフが開発されていました。当時は宇宙飛行士のために作られたプロフェッショナルウォッチとしての開発であり、現在のコンセプトである「レーサー仕様」とは異なる存在でした。

1958年に発足したNASA(アメリカ航空宇宙局)では、1960〜1972年頃アポロ計画で人類が宇宙へ接近する計画が実行されていました。デイトナは当初このアポロ計画に採用されることを目的として作られたといわれています。
しかし、「NASAが採用する時計」という名誉の獲得レースは熾烈を極めました。

結果としては、現在ではムーンウォッチとして名高いオメガのスピードマスターがその勝者となりました。ロレックスはその当時の競争には敗れましたが、その後「コスモグラフ」という名を冠したまま「レース用モデル」としての宣伝をおこないました。

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出典:https://www.gq.com/story/james-bond-rolex-auction-george-lazenby

デイトナのルーツとなったモデルは、クロノグラフRef.6238です。
現在では”プレデイトナ"と呼ばれ希少価値が高いものとなっています。1950年代末〜1960年代頃に製造され、文字盤内には「CHIRONOGRAPH」の文字が配され、タキメーターは文字盤内に収められて文字盤と同色のインダイヤルが採用されました。

ムーブメントには、バルジュー社製ムーブメントを改良したCal.72BやCal.722-1を搭載していました。
クロノグラフは防水性に優れたオイスターケースがトレードマークとなっており、これはロレックス三大発明のひとつです。この当時すでに30分積算計・12時間積算計・スモールセコンドというクロノグラフのスタイルが確立されおり、後のデイトナへデザインの大部分を引き継いでいます。

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出典:https://newsroom-content.rolex.com

このクロノグラフにはストップウォッチ機能もつき、ロレックスを代表するスポーツモデルの原型ともいえるものでした。
その後1959年、アメリカ・フロリダ州デイトナビーチに当時最大規模のサーキットとして「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」が完成しました。

ロレックスがこのサーキットの公式時計を務めたことに由来してクロノグラフモデル「コスモグラフ」に「デイトナ」の名称が組み合わされ、“コスモグラフデイトナ”というモデル名がつけられました。
当時のロレックスのコンセプトの迅速な方向転換により「デイトナ=レース」という認識が定着して現在の爆発的なヒットへとつながったのです。

Ref. 6238は、ボンドウォッチとして1969年に「女王陛下の007」でジェームスボンドが着用したモデルでもあります。撮影に使用されたのは赤いクロノグラフ針の特別製ですが、それ以外は全く同じ仕様とされています。ヴィンテージロレックスの中でも特に歴史的なモデルと位置付けられています。

デイトナファーストモデル Ref.6239、6241

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※画像は6239ホワイト・ブラックです。

■スペック

製造年:1963年頃~1960年代半ば頃
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:6239ステンレス、6241強化プラスチック
風防素材:強化プラスチック
ケースサイズ:37mm
防水性能:30m
ムーブメント:Cal.72B、722、722-1
パワーリザーブ:50時間

デイトナのファーストモデルは1963年〜1970年半ば頃まで製造されたRef.6239とRef.6241です。
ムーブメントはバルジュー社製のカスタム品Cal.72B(Cal.72から緩急針を無くし、新たにマイクロステラスクリューを採用するなど)の他、一部改良したCal.722、さらにマイナーチェンジを施したCal.722-1が採用されました。

6239は生産初期から後期までの間にベゼルの仕様・文字盤の仕様などの違いがあります。6241にもダイヤルにデイトナの表記がない個体や、12時方向にモデル名表記がある個体が存在しており、その細かい差がそれぞれ価値の違いにもつながっています。

“エキゾチックダイヤル(ポールニューマンダイヤル)”も存在し、ヴィンテージロレックスならではの楽しみ方ができるモデルです。

 

デイトナ エキゾチックダイヤルとは?

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1960年代初頭から1970年代中頃まで流通していた手巻きデイトナ用のダイヤルをさします。
俳優の故ポール・ニューマンが愛用していた事から、通称「ポールニューマンダイヤル」とも呼ばれます。
インダイヤルのインデックスは先端に四角形のポイントが配置されたスクエアインデックスが採用されアラビア数字も独特なフォントとなっていることが挙げられます。文字盤やインダイヤルの配色も独特な雰囲気を持っており、唯一無二の文字盤といっても過言ではないでしょう。

謎が多いデイトナ Ref.6240

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■スペック

製造年:1965年~1970年頃
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:強化プラスチック
ケースサイズ:37mm
防水性能:50m
ムーブメント:Cal.72B、722、722-1
パワーリザーブ:50時間

デイトナでは影のモデルといわれ、次の第2世代のデイトナ(Ref.6262、 6264)が発表されるまでの数年間のみ製造されたとされるモデル。
後に発表される第3世代のデイトナ開発が同時期に進められていたのではないかとも噂され、採用されるムーブメントやパーツなど、所々に謎が残るデイトナとされています。

クロノグラフのプッシュボタンがスクリュー付きになり、オイスターケース化したことで防水性能が50mまで上がりました(文字盤には「OYSTER」の表記が入っています)。このモデルにもエキゾチックダイヤルの個体が存在し、大変希少です。

 

デイトナ第2世代 Ref.6262、6264

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出典:https://www.artcurial.com

※画像はRef.6262“エキゾチックダイヤル”です。

■スペック

製造年:1965年頃~1970年頃
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:6262ステンレス、6264強化プラスチック
ケースサイズ:37mm
防水性能:30m
ムーブメント:cal.727
パワーリザーブ:50時間

製造期間4年と非常に短命だった第2世代のデイトナです。
初代モデルと共通点が多く、ステンレスベゼル(6262)と黒のプラスチックベゼル(6264)の2モデルが同時に発表されました。(プラスチックベゼルはステンレスよりも傷が目立ちますが、ヴィンテージらしい雰囲気があるためファンが多く存在し、コンディションの良いプラスチックベゼルは年々減ってきています。)
初代でも採用されたバルジュー社製Cal.72をさらに改良し、振動数が21,600振動になったムーブメントCal.727を搭載することで精度が向上しています。

しかしながらファーストモデル同様に、1964年に特許を取得していた防水性を高めるねじ込み式プッシュボタンの搭載は見送られたモデルでもあります。
デザインに関しては初代デイトナと共通点が多く、ダイヤル上の「DAYTONA」表記の記載がないモデルと12時間積算計の上に円を描くように記載された2パターンが存在します。

この6262、6264はレアデイトナであるエキゾチックダイヤル(ポールニューマンダイヤル)が多く存在することでも知られていますので、ヴィンテージロレックスを扱う時計店があれば取り扱いがあるかもしれませんね。

 

デイトナ第3世代 Ref.6263、6265

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※画像は6263ホワイト・6265ブラック“ビックデイトナ”です。

■スペック

製造年:1970年~1988年
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:6263強化プラスチック、6265ステンレス
ケースサイズ:37mm
防水性能:50m
ムーブメント:Cal.727
パワーリザーブ:50時間

第3世代のデイトナ手巻きムーブメントの最終モデルでした。
改良されたcal.727を搭載し、Ref.6240で採用されたスクリューダウンプッシャーを引き継いだため、精度が良く防水性に優れたデイトナ史に残るクロノグラフが完成しました。
製造期間は約18年と非常に長いため、生産初期・中期・後期でベゼルプッシャー、リューズ文字盤など多くのパーツでマイナーチェンジが見られます。(ちなみに第4世代は約12年、第5世代は約16年)

初期生産分はダイヤルにモデル名表記はなく、数年後に12時積算計の上部に「DAYTONA」の表記がでプリントされています。その後交換用ダイヤルに印字されているプリントはオリジナルより小振りだったため、オリジナルは「ビッグデイトナ」交換用は「スモールデイトナ」と呼ばれています。ヴィンテージロレックスの中でも最も人気の高い手巻きデイトナ最終型で、これ以降姿を消してしまうプラスチックベゼルの個体は特に人気が集まっています。

Ref.6263にも、レアダイヤルとして「エキゾチックダイヤル(ポールニューマンダイヤル)」が存在します。エキゾチックダイヤルは、ブレスレットも生産初期のフラッシュフィット一体型巻き込みブレス『No.7835 FF No.71N』(ポールニューマンブレスとも呼ばれています)が装備されており、完全なるオリジナル状態で残っている場合は、億越えの価値もあるといわれる非常にレアな個体です。

ブレスレットは、初期生産分に関しては薄いメタルの板を包み込むような構造が特徴の“巻きブレス”(No.7835 FF No.271)が採用されていましたが、中期以後はメタルから各パーツを削り出して製造されるハードブレス(No.78350 FF No.571)が採用されています。

 

デイトナ第4世代 Ref.16520


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■スペック

製造年:1988年~2000年
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:cal.4030
パワーリザーブ:54時間

デイトナが自動巻きになったのはこの第4世代のRef.16520からです。
ムーブメントには傑作自動巻きクロノ・ムーブと謳われるゼニス社製「エル・プリメロ」のカスタム品が使用され、ベゼルは金属製に統一されました(エルプリメロの高精度を生み出すハイビート36,000振動/時 仕様から、振動数をあえて落とすことで、耐久性を重視した設計に変更しています)。

さらにサファイアクリスタル風防が採用されて100mの防水性能となりました。37mm径から40mm径へと大型化したケースのサイドの横穴は塞がり、リューズガードを搭載しています。
オールステンレスではホワイトとブラック2色の文字盤が展開され、18Kゴールド素材のRef.16528や、コンビ素材のRef.16523などのラインナップもこの時代から別リファレンスにて追加展開されるようになります。(第三世代までは素材が違っても同リファレンスでした)

生産期間は第3世代より短く約12年ですが、その間にマイナーチェンジが繰り返されているため、やはり年式や仕様によって価値が変化するという特徴があります。

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※画像は希少なパトリッツィダイヤルです。

1994年~1995年頃(S品番、W品番)のブラックダイヤルのみのインダイヤルが茶色く変色した通称=パトリッツィダイヤルが見受けられ、S品番とW品番、最終年式にあたるP品番およびその前年A品番が激レア化しており、P品番は手巻きデイトナに迫る価格にまで上がってきています。

またダイヤルも以下のようにマークⅠ〜マークVIIが存在し、コレクターアイテムとして高い人気となっています。

・マークⅠ(1988~1989年頃) 
唯一12時側が「段落ち」仕様になっている。インダイヤルは逆6。夜光はトリチウム。

・マークII(1989~1990年頃) 
「OFFICIALLY CERTIFIED」の表記が無く、12時側のテキストが物足りない印象。インダイヤルは逆6、トリチウム使用の「T SWISS MADE T」表記。

・マークⅢ(1990年頃) 
12時側テキストが5列に。また、この頃の個体のみ5列の書体全てが「ROLEX」の書体と同じ「ヒゲ付き」のフォントになっている。
製造年数が僅かだったため、個体数が非常に少ない。また非常に見分けづらいダイヤルでもある。インダイヤルは逆6、「T SWISS MADE T」表記。

・マークIV(1990~1992年頃) 
テキストは5列、「ヒゲ」と呼ばれる装飾フォントがブランド名のみとなり、その他の書体はシンプルなものに。
インダイヤルは逆6、夜光はトリチウムで「T SWISS MADE T」。「逆6」最後のバージョン。

・マークV(1992~1994年頃)
ここから正6インダイヤルになる。テキストは5列、夜光もまだトリチウムなので「T SWISS MADE T」表記。

・マークVI(1995~1999年頃) 
インダイヤルは正6。引き続きテキストは5列だが、全体的に12時側に寄っている。
微妙ですが「COSMOGRAPH」部分が両側のインダイヤルよりもギリギリ上に位置していれば、マークVではなくマークVI。そして「T SWISS MADE T」表記の最後になる。

・マークVII(1999年~2000年頃) 
最大のポイントは夜光がルミノバに変更され、6時側のテキストが「SWISS MADE」表記となっている点。インダイヤルは正6、テキストは5列で12時側寄りです。A番後期、P番に存在します。

16520の解説は、いつかまた別の記事でご紹介させていただこうと思います。

デイトナ第5世代 Ref.116520

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■スペック

製造年:2000年~2016年
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:cal.4130
パワーリザーブ:72時間

デイトナに完全自社製ムーブメントが搭載されるようになったのは、この6桁リファレンスの第5世代からです。Ref.116520はベースのデザインは第4世代を受け継いで、ムーブメントが刷新されたモデルです。Cal.4030からCal.4130へと変更されており、ヒゲゼンマイが高い耐磁性と耐衝撃性を備えたパラクロム・ヘアスプリングに変わりました。さらにテンプ受けがツインブリッジになったことでメンテナンス性と精度が向上しています。

ムーブメント変更に伴ってハック機能(時刻を調整する時にリューズを引くと秒針がストップする機能)が追加され、パワーリザーブは54時間から72時間にアップしました。
さらに3つのインダイヤルの配置が変わったり、インダイヤルの枠の色がホワイトからシルバーへなったり、風防6時位置に王冠の透かしが入ったり、インデックスが大型化されたりと多くの変更が施されています。

バックル部分は容易な微調整が可能なイージーリンクを備え、ブレスは前モデルで中空だったリンクパーツがソリッドパーツに変更され、フラッシュフィット一体型ダブルロックになりました。
第4世代同様に、イエローゴールドやホワイトゴールドおよびコンビモデルの展開があり、新たにエバーローズゴールドとプラチナのラインナップが追加されました。
2016年に生産終了となり価格が上昇し、最終年式のモデルは手に入りにくくなっています。

 

デイトナ第6世代 Ref.116500LN

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■スペック

製造年:2016年~2023年
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:cal.4130
パワーリザーブ:72時間

デイトナの第6世代となるRef.116500LN。
前モデルからの大きな変更点は、2016年にロレックスが開発し特許を取得したブラックセラミック製のモノブロックセラクロムベゼルが搭載されたことです(既にエバーローズゴールドモデルのデイトナ“116515LN”で2011年から採用されてきたベゼルです)。1965年に誕生したプラスチックベゼルを彷彿とさせるセラミックベゼルは、非常に硬く、耐傷性や耐触性に優れ、紫外線の影響も受けにくい素材となっています。

文字盤のバリエーションは前モデルに引き続きホワイトとブラックの2色。今まではブラック文字盤が人気のモデルでしたが、ベゼルがブラックになったことでコントラストが効いてホワイト文字盤の方が人気となって、実勢価格もホワイトのほうが高い傾向にあります。

ケース、ブレスの形状、ムーブメントCal.4130の搭載も前作のRef.116520と同様となっていますが、2015年よりロレックスは独自の高精度クロノメーター(Superlative Chronometer)というケーシング後の平均日差-2~+2秒以内という公認クロノメーター基準の2倍以上もの基準を設定しており、精度も格段に向上した仕様となっています。
ロレックスの高い技術と洗練されたデザインが融合したモデルで、生産終了後も高い人気を誇っています。

 

デイトナ現行モデル Ref.126500LN

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出典:https://www.rolex.com

■スペック

製造年:2023年~
ケース&ブレス素材:ステンレススティール
ベゼル素材:ステンレススティール
ケースサイズ:40mm
防水性能:100m
ムーブメント:cal.4131
パワーリザーブ:72時間

デイトナのステンレススティールモデルとして2016年に登場した第6世代のRef.116500LNが、2023年にRef.126500LNへと刷新されました。
前モデルの魅力を踏襲しながら手巻きデイトナを彷彿とさせるデザインとなっており、まさに温故知新を体現したモデルと言えるでしょう。

ラグの形状は太く切り立った印象へ、ベゼルのフチにはメタルが採用され輪郭がハッキリしてより精悍な印象となっています。ダイヤル部分はインデックスなどが全体的に細くなってスマートになり、文字盤6時位置の”SWISS”と”MADE”の間に王冠マークが配されています。

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出典:https://www.rolex.com

またホワイトクロマライト ディスプレイ (青色発光の長時間継続ルミネッセンス)が搭載されて、夜光インデックスの視認性がより高くなりました。
ムーブメントに関しては、ファンが待ち焦がれた新ムーブメント「Cal.4131」が搭載されています。大きなスペック差は見られませんが、使用しているパーツが少なくなり”クロナジーエスケープメント”や”パラフレックス・ショックアブソーバー”などロレックスの最先端技術が搭載されています。

最後に

デイトナの歴史や進化を系譜で辿ってみました。
同じ世代のモデルでも、細かい仕様の違いによって価格も変化するデイトナ。
正規販売店では入手困難な人気モデルではありますが、ロレックスファンなら一度は手に入れたいモデルですよね。
手にすることができた方は、是非その年代のロレックスの歴史について思いを馳せてみてはいかがでしょうか。