資産価値の高い腕時計を所有するために知っておきたいこと

監修:Onoda Koichi
2023/09/11

近年、名ブランドの人気腕時計に資産価値があることや、中古品でも買ったときより高値で買い取りしてもらえるケースが増えていることなどがニュースでも取り上げられています。実際に、資産投資のひとつとして、ブランドの高級時計を購入・売却する方も増加しています。
なかにはこれまで腕時計にまったく興味がなかったけれど、資産として購入したいと考えている方も。普段はスマートウォッチ派の方が、ブランド時計を資産目的で購入するケースも珍しくありません。

今回は、資産としての腕時計の選び方や資産価値の高いブランドやモデル、高く売却するためのコツなどについて詳しく解説します。

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資産価値の高い腕時計とは?

まず、資産投資として腕時計を購入するためには、どんな腕時計に資産価値があるのかを知る必要があります。腕時計の歴史は古く、ブランドも星の数ほど存在します。
どのブランドのどんな腕時計が高値で取引されているのか、資産価値があると言えるのかを解説していきます。

ロレックスの優れた企業戦略

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出典:https://www.rolex.com/ja/

資産価値が高いブランドといえば、まず挙げられるのはロレックスです。腕時計に詳しくない方でも知っているほどの知名度を誇るブランドで、誰もが一度はその名を耳にしたことがあるでしょう。

ロレックスは、「職人の手」を表すとも言われる王冠のマークがシンボルのブランドです。資産価値が高いなら、腕時計業界でもっとも高価なブランドか、というとそうでもありません。また、100年以上の歴史がありますが、腕時計業界にはロレックスよりもはるかに長い歴史を持つメゾンがいくつもあります。

実は、腕時計業界には頂点に君臨する【世界三大メゾン】と呼ばれる大ブランドが存在しますが、ロレックスはその中にさえ入っていません。ではなぜ今、ロレックスが非常に高い資産価値で世界中から注目されているのでしょうか。
ロレックスは、市場価値を高めるための戦略に長けたブランドだからです。

ロックスの優れた企業戦略について、細かく見ていきましょう。

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出典:https://www.rolex.com/ja/

 

1.知名度を高めターゲットを明確にしたブランディング

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ロレックスはもともとイギリスで起業しました。その100年以上に及ぶ歴史の中で、ディフュージョンブランドとしてチューダーを立ち上げ知名度を高めたり、本場スイスに拠点を移したりしています。
また、ターゲットをはっきり定めたモデル(プロフェッショナル)生産も、それぞれのターゲット層の心をがっちり掴むことに成功しました。

〇ロレックスの各モデルとターゲット

デイトジャスト/デイデイト
→自動巻き・オイスターケース・カレンダー表示機能を備えたビジネスマン向けのモデル

※オイスターケースはロレックス独自の堅牢なケース

GMTマスター
→パイロットや商社マンなど海外を飛び回る生活を送る方向けのモデル

サブマリーナ/シードゥエラー
→ダイバー向けモデル

エクスプローラー
→夜光24時間インデックス・針を採用した探検家・冒険者向けモデル

ヨットマスター
→ヨットやクルージングを楽しむ富裕層向け

コスモグラフデイトナ
→通称デイトナ。クロノグラフモデル。ポール・ニューマンモデルが有名

 

2.完璧な実用性とあくなき技術開発への情熱

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出典:https://www.rolex.com/ja/

さらに、ロレックスは盤石ともいえる「完璧な実用性」を武器としてきたブランドです。
腕時計の高い精度と安全性を認定するスイス公式の「クロノメーター」よりも厳格な自社規格を設け、堅牢なオイスターケースや自動で日付が切り替わるデイトジャスト機能など、多数の特許取得技術を有します。
特に、三大発明と呼ばれる技術は著名で、すべてを備えたデイトジャストは永遠の定番と言えるでしょう。

〇ロレックスの三大発明

・防水性能の高い「オイスターケース」
・自動巻き機構「パーペチュアル」
・0時前後で瞬時に日付が切り替わる「デイトジャスト」

完璧な実用性を持つ腕時計ゆえに、中古になっても価値が落ちないのです。

 

3.計算された生産数と新モデルローンチ

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さらに、ロレックスはすべての部品を自社で製造する、マニュファクチュールです。
卓越した技術を持つ職人の手によって製造されているため、限定数しか生産できません。
世界中の需要に供給が追い付かないため常に品不足が続き、正規店でも手に入らないモデルがいくつもあります。そのため、若干手に入りやすい中古品の価格が高騰します。

また、モデルチェンジのタイミングも計算され尽くしており、もう手に入らない廃盤となるモデルや、新モデルは毎回爆発的な人気を博します。

 

4.資産価値で選ぶならまずはロレックスの検討を

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ロレックスが資産価値を保ち続け、右肩上がりに上昇し続ける背景には、ロレックスの優れた企業戦略があるのです。現在もっとも手に入りにくいモデルはデイトナと言われていますが、他のモデルも限定色や型番によって人気が上がります。
資産価値で選ぶのであれば、ボディにゴールドやプラチナなどの貴金属が使用されているもの、ダイヤモンドなどのジュエリーがセッティングされているものも要チェックです。

ロレックスの中古市場は緩急はあるものの伸び続けているため、今後も大きな下落はなく十分資産価値を持ち続けると予測されています。

世界三大メゾン

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出典:https://www.audemarspiguet.com/com/ja/

世界三大メゾンは、ロレックスを凌駕する歴史と伝統を持ち、ロレックスとは異なる路線を展開するスイスの超雲上ブランドです。
腕時計製造の歴史で世界遺産に指定されているスイス・ジュウ渓谷や腕時計の街ジュネーブに端を発し、腕時計好きな方なら一目でどのブランドかわかる知名度を誇ります。

価格も「雲上時計」と呼ばれるに相応しい金額ですが、すべてのモデルにダイヤモンドが散りばめられていたり、金無垢で造られているわけではありません。その価値を決めるものは腕時計内部の複雑な機構と、ケース内外に施された精緻な細工です。
特に、超複雑機構と呼ばれる特殊な機構を、たった4cm×1cm強の円筒のなかに何種類も詰め込んだ傑作級の腕時計は、千万以上の価格がつくものも少なくありません。

また、歴代の顧客には各国国王・女王をはじめ、教皇や各界のトップとして教科書に名を連ねる人々がいます。

 

パテックフィリップ

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出典:https://www.patek.com/ja/

パテックフィリップは、1839年にジュネーブで誕生した雲上ブランドです。著名なモデルはノーチラス、カラトラバ、アクアノートなどです。
ノーチラスはロレックスに代表される「ラグジュアリースポーツ」に分類されるモデルで、オーデマピゲのロイヤルオークと同様に人気があります。

ロレックスや雲上ブランドのラグジュアリースポーツウォッチは、驚きのプレミアム価格がつくほど人気があります。ノーチラスには、その名のとおり、潜水艦の舷窓をモチーフとしています。カラトラバは正統なるドレスウォッチで、洗練された完璧なラウンドウォッチとしての地位を築いています。
パテックフィリップの紋章は百合十字で、カラトラバ十字とも呼ばれます。

パテックフィリップはすべての部品を自社で製造し、すべての工程を自社で行うマニュファクチュールで、創業以来すべてのモデルの修理を今も請け負います。すべてのモデルの部品を保存しているだけでなく、修理に使用する工具も保存されているという徹底ぶりです。
パテックフィリップはオークションなどで自社時計を高値で買い戻すことで、二次流通であっても価値が落ちないようなブランド戦略をとっているとか。

パテックフィリップの腕時計は一生もので、孫の代まで受け継いでも使い続けられる、中古を買っても価値は変わらない、というブランドイメージを築き上げているのです。

 

オーデマピゲ

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出典:https://www.audemarspiguet.com/com/ja/

オーデマピゲは、1875年創業の腕時計ブランドです。最も著名なモデルは、8角形のベゼルにビスを打ち込んだ「ロイヤルオーク」。ピューリタン革命時の逸話から名づけられたロイヤルオークは、世界中のセレブリティから愛されるモデルです。
パテックフィリップのノーチラスなどと同様、プレミアムな価値がついている人気モデルです。日本でもよく知られており、一時俳優の川口春奈さんのInstagramで、オーデマピゲのロイヤルオークが話題となりました。

オーデマピゲもパテックフィリップ同様、創業当時からすべての自社製品を永久に修理し続けるマニュファクチュールです。オーデマピゲを購入すれば、いつまでも修理を続けながら使い続けることができます。

 

ヴァシュロンコンスタンタン

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出典:https://www.vacheron-constantin.com/jp/

ヴァシュロンコンスタンタンは、1755年にジュネーブで創業して以来、一度も経営が途切れたことのない、現存する世界最古の腕時計ブランドです。著名なモデルはオーバーシーズやパトリモニー・トラディショナル・ヒストリークなど。それぞれに熱狂的なファンが存在します。

歴史と伝統あるヴァシュロンコンスタンタンの紋章は、マルタ十字です。十字軍の旗印のひとつとしても知られるマルタ十字は、メゾンのロゴとともに腕時計に刻印され、ファンを魅了し続けます。
また、ヴァシュロンコンスタンタンも、超複雑機構を搭載した腕時計で知られるブランドです。本拠地はジュネーブですが、アトリエを時計のふるさと、ジュウ渓谷に構えています。

その他の中古でも人気の落ちにくいブランド

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ご紹介したロレックス・世界三大メゾン以外にも、中古になってなお人気が落ちにくいブランドも存在します。
一部ですが、有名なものをご紹介しましょう。

 

ウブロ

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ウブロは著名なアスリートや芸能人などに愛される、現代を代表するブランドのひとつです。1979年創業で、ラバーベルトと異素材の「フュージョン」をテーマとしており、ユニークな発想とそれを現実に落とし込む跳びぬけた技術力のあるブランドです。

スポーツウォッチらしいゴツめのデザインが特徴で、ビッグバンやクラシックフュージョンなどが人気です。長嶋一茂さんや哀川翔さん、武井壮さんをはじめ、サッカー選手や野球選手などがよく身につけていますよ。

 

IWC

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IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)は、アメリカ人がスイスとドイツの国境にある街シャフハウゼンに作った腕時計メーカーです。ドイツのクラフトマンシップの影響を強く受け、質実剛健なパイロットウォッチが大変人気です。

エンジニアのためのインジュニア、ダイバーズウォッチのアクアタイマー、パイロットウォッチのマークシリーズなど、すべてが洗練された実用の美を備えています。シンプルで使いやすく、古びたり廃れたりしないデザイン性で、中古市場でも人気の高いブランドです。日本では俳優の鈴木亮平さんなどがファンとして知られています。

 

その他ブランド

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オメガ…日本で人気の高い腕時計ブランドのひとつです。
オフィチーネ パネライ…イタリアの海軍に端を発するブランドで、熱狂的ファンがいます。
ブレゲ…フランスの天才時計技士・ブレゲのブランド。ブレゲはマリーアントワネットの懐中時計を作ったことなどで知られます。
A.ランゲ&ゾーネ…ドイツのグラスヒュッテにある腕時計ブランドです。

機械式腕時計であること

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腕時計を資産として所有するのであれば、機械時計であることが基本です。腕時計はクオーツ式と機械式にわけられ、クオーツ式は水晶に電圧をかけると正確に振動する性質を利用して、正しい時間を表示します。機械式時計は、巻き上げたぜんまいが戻る力を動力に歯車を動かして作動します。

鉱石が持つ絶対的な性質に限りなく近づく機械式時計の機構は、機械技術を超越して芸術の域に達するものです。安価で正確なクオーツ式腕時計がデビューした時期、一時的に機械式時計は駆逐されかけました。
しかし現在、機械式時計がこれだけ価値を上げている理由は、やはり機械式機構が持つ魅力によるものでしょう。

また、クオーツ式腕時計は電池を必要としますが、機械式腕時計は必要としません。手でリューズを巻く手動式もありますが、腕につけていれば日常生活の範囲内の動きだけで、内部ローターが少しの動きに反応して回転し、ゼンマイが巻き上がる「自動巻き」は、非常に便利です。機械式時計の内部構造には技術の粋が詰め込まれており、シースルーバックになっていて中が見えるモデルも数多く存在します。
ひとつひとつの機構が腕時計の価値を高め、価格の土台になっています。職人が分解しなければ見えない部分にまで彫刻や装飾が施されている雲上時計もあります。

人気モデルであること

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ロレックスをはじめ、人気のブランドの中でも、特に資産価値が高い腕時計は「人気モデル」「人気カラー」であることが重要です。人気モデルや人気カラーは、欲しがる方が多いほど盛んに取引され、世界中で売買されます。結果として常に需要がある状態となり、資産価値が高まります。

言い換えれば、ある程度人気の高いモデルの高級時計は、価値が損なわれず価格が落ちづらいのです。希少性は重要ですが、人気がないことで希少性が高まっているモデルは高値が付きにくくなります。

ロレックスなどよく取引が行われる腕時計は、人気のモデルかどうかを調べ、見極めてからの購入がおすすめです。

ラグジュアリースポーツウォッチ

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現在世界的に人気がある腕時計は、ラグジュアリースポーツウォッチと呼ばれるモデルです。各社とも、ラグジュアリースポーツウォッチを売り出しています。スポーティで洗練されたデザイン、主にステンレススチールを用いた丈夫なボディやラバーストラップ、視認しやすさなど、ビジネスでもオフィシャルでもオフでも使えるモデルです。

ロレックス…サブマリーナ/シードゥエラー/エクスプローラー/ヨットマスター/デイトナ/GMTマスター など

パテックフィリップ…ノーチラス/アクアノート

オーデマピゲ…ロイヤルオーク/ロイヤルオークオフショア

ヴァシュロンコンスタンタン…オーバーシーズ

ショパール…アルパインイーグル

A.ランゲ&ゾーネ…オデッセウス など

ドレスウォッチ

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ドレスウォッチは、エレガントでクラシカルなデザインの腕時計です。優雅で美しく、ドレスコードのある場所や冠婚葬祭などにもつけていける格式高いモデルです。ただし、資産価値の面で見るとスポーツウォッチに一歩譲る状況です。
一部、高い資産性を有するモデルもありますが、一般的にはドレスウォッチよりもスポーツウォッチの方が資産価値は高めです。

ドレスウォッチのなかでも、資産価値が高めのモデルをご紹介します。

パテックフィリップのカラトラバシリーズ
A.ランゲ&ゾーネのランゲ・サクソニア
ヴァシュロンコンスタンタンのフィフティーシックス

ダイヤモンドをはじめとするジュエリーが使用されているものもあれば、ゴールドやプラチナなどの貴金属ボディのものもあります。パテックフィリップのカラトラバやロレックスのデイトジャストなどが挙げられます。

ジュエリー、特に金やダイヤモンドが使用されているものは、素材そのものの価値が高く、中古になっても資産価値が損なわれにくい特徴があります。

腕時計の資産価値を損ねないために知っておきたい5つのこと

資産価値の高い腕時計を手に入れても、どのように保管・売却するかで価格は大いに変わってしまいます。腕時計の資産価値を損ねず保管・売却するために、知っておきたいポイントについてご紹介します。

①メンテナンスを欠かさない・大切に扱う

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腕時計、特に資産価値の高い高級な機械時計は、オーバーホールと呼ばれるメンテナンスが必須です。
機械式腕時計は超精巧なからくりをいくつも内部に抱えており、細かな金属加工が細部にわたって施されているがゆえに苦手なものがたくさんあります。

・湿度
・磁気
・高温
・低温
・経年劣化

普通に使っていると湿度や磁気にさらされますし、細かなキズや皮脂・汗・ホコリなどの汚れがつきます。そのまま使い続けると、時間が狂ったり、内部機構の破損の原因になったりします。オーバーホールをせずに使い続けた結果、破損や汚れ・キズがひどくなり、修理費用も高くなってしまいます。
さらに、売却時の価値も落ちてしまうため、4年~5年に1度のオーバーホールでコンディションを整えることは重要なポイントです。

使わずに保管しておくことを「寝かせる」と言いますが、寝かせておく場合も湿度や温度などある程度の管理は必要です。日本は高温多湿ですが、精密機器である腕時計には非常に向かない環境です。
カビやサビがこないよう、涼しく直射日光が当たらない風通しの良い場所に保管しましょう。また、古いモデルは内部が固着することがあるため、たまに動かすと良いでしょう。万一固着していると急に動かした際に破損する恐れがあるため、やはり定期的にオーバーホールに出すことがおすすめです。

ただし、売却するときになって「買い取り価格を高くする」ためにオーバーホールに出すと、結果的に足が出てしまうことが多いため、推奨しません。しかし、見た目が不潔な状態であるよりは、きれいな状態であるほうが「大切にされてきた」という心象を鑑定者に与えます。
腕時計の鑑定を行うのは、機械ではなく人間です。
第一印象がある程度影響力を持つことは、覚えておきたいポイントです。

 

オリジナルに近い品質を保ちましょう

資産として腕時計を所有し、いずれ売却を考えている場合、オリジナルに近いコンディションを保つことが重要です。特にロレックスの場合、メーカーにオーバーホール・修理を依頼すると、古い型番の部品が最新型番の部品に取り換えられて戻ってくることがあります。

人気の高い4桁や5桁の型番のアンティークロレックスの文字盤や針には、トリチウム夜光が多く使用されています。トリチウム夜光が経年で茶色くエイジングすることで、よりヴィンテージらしい雰囲気になっていきます。そのエイジングの具合によってマニアの方は一喜一憂し、資産価値にも大きく差が出てくるほどです。

しかし、メーカーで修理やオーバーホールを行うと文字盤や針が新しいものに交換されてしまい、価値が大きく下がってしまう場合があります。さらに、腕時計は金属製のためキズがついても磨けば輝きを取り戻します。ただし、研磨はケースやブレスの表面部分を削っているため、何度も繰り返すと「痩せ」てしまいます。一般には、痩せを防ぐため腕時計の研磨は5回ほどが限界とされています。

オリジナルの品質を保つため、腕時計はなるべく傷をつけないように扱い、研磨も最小限に抑えて「痩せ」を防ぎましょう。

②コマを紛失しない

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腕時計がブレスタイプの場合、あなたの手首に合わせるためにコマを外して調整しますね。その際、外したコマはバネ棒など細かな部品を含めて必ず大切に保管し、紛失しないように気をつけましょう。身につける気はない、完全な資産として扱うという場合は、コマ調整を行わないことをおすすめします。

コマを紛失すると、ブレスの価値が下がり結果として腕時計全体の価値も下がります。また、コマは意外と高価で、1個数万円するブランドもあります。特に、金無垢素材のコマは1つ10万円以上することもあり、売却時に紛失がわかると価値が大きく変化します。

コマひとつで資産価値がガクンと下がる可能性もある、と肝に銘じて、外す場合は紛失しないように保管してください。また、レザーベルトやファブリックストラップ、ラバーストラップなどは「付属品」とするケースと、「消耗品」とするケースがあります。ブランド・モデルによっても様々ですが、やはり純正品である場合は保存状態が良いほうが高く評価されます。純正品のストラップはきれいな状態を維持するよう注意すると、高値につながります。

③付属品はできるだけ綺麗な状態で取っておく

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腕時計にはメーカー保証書(ギャランティ)や箱、取扱説明書など様々な付属品がついてきます。付属品は開封時からできるだけきれいな状態を保ち、腕時計と一緒に保管しておきましょう。付属品の有無で査定額が数十万違ってしまうケースもあります。

特に保証書は重要で、保証書の有無によって価値が大きく異なりますので、保証書は確実に保管してください。また付属品の価値が高くなるのは、腕時計自体の価値の高さと比例する傾向にあるため、資産として保管する時計の場合は特に重要です。

④売却するなら「場所」によって価値が違うことを知ろう

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腕時計を売却するときは、売却する「場所」のセレクトが重要です。売却する店舗や方法によって、腕時計の売却価格は大きく変動します。まず、売却が可能な場所・方法についてご紹介します。

・腕時計専門店
・ブランド品買取店
・ブランド品リユースショップ
・インターネットネットオークション
・フリーマーケットアプリ
・質店

以上が、主な売却場所・売却方法です。なかでもおすすめしたいのは、腕時計専門店、もしくは腕時計専門の買取店で以下の特徴があります。

・腕時計の専門的な知識を持つ鑑定者がいる
・売却ルートが豊富なため高めに買い取れる
・仲介業者がいないためマージンがかからない

あなたの腕時計の価値を正しく見極めたうえで買い取りをしてもらえます。また、多少高く買い取っても売却ルートを数多く確保しており、売りぬく自信があるため買い取り価格が他より高い可能性があります。さらに仲介業者を介さないためマージンがかかりません。その点、オークションやフリマアプリなどはお金がかかりますよね。

さらに、顔を合わせて商談ができるため、信用度も上がります。よりおすすめしたい方法は、「買ったお店で売る」ことです。信用度の点では最適解ですし、あなたに売ったように「本当に欲しい方、必要としている方」に売却してもらえます。

新品を正規店で購入した場合は、腕時計の買取専門店のSNSやGoogle口コミをよく調べ、実績が多く良い口コミが寄せられている店舗を選びましょう。ワンオーナー(新品を1人のユーザーだけが所有してきた品)で主に保管していた品、さらにオーバーホールも受けて付属品もすべて揃っていれば、完璧です。

⑤売却するならタイミングにも注意したい

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売却する場合は、タイミングにも気を付けると売値が高くなる可能性があります。たとえば、時計業界がもっとも賑わうのは12月。冬のボーナスが出て、クリスマスもやってきます。

また、夏のボーナス時期も腕時計がよく売れます。最も腕時計が売れる夏冬のボーナス時期に向け、腕時計店は1~2ヶ月前から在庫確保に奔走します。そのため、ボーナスの1~2ヶ月前くらいからが、売却価格もアップしやすいシーズンです。この時期を狙って売りぬくと、高値が期待できるかもしれません。近隣のリユースショップや買取店の様子に気を付けていると、高価買取キャンペーンを行う時期がわかってきますよ。

また、冬場にくらべ夏場は海のレジャーに出かける方が増えるため、ダイバーズウォッチが売れやすいシーズンです。さらに、毎年ジュネーブで開催される世界最大級の腕時計見本市Watches & Wonders Genevaをはじめ、様々な展示会に合わせて各ブランドが新作を打ち出します。Watches & Wonders Genevaシーズンや、新作発表シーズンなど、時計業界やブランド・ファンが盛り上がる時期は、高価買取のタイミングでもあります。

売却タイミングを選ぶと買い取り価格にも差が出るため、タイミングについても注意したいですね。

資産価値で選ぶなら今はラグスポ!保管状態がポイント

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資産として購入する場合は、現在ロレックスが安定的に高い価値を維持しています。しかしロレックスは非常に人気が高く、デイトナなど資産価値が高い腕時計ほど手に入りにくい状況です。

ロレックスのデイトナ以外にも、パテックフィリップやオーデマピゲのラグジュアリースポーツウォッチモデルなど、資産としての価値が高いブランド・モデルは様々あります。また、保存状態や保存中のメンテナンス、売る方法や売るお店、タイミングによっても価格は大きく変わります。

できるだけ高く売り抜けられるように、腕時計に最適な保管・管理をしてタイミングよく売却しましょう。