今回は「世界7大時計ブランド」についてご紹介します。さらに、誰もが知る腕時計の世界的ハイブランド、ロレックスは、意外にも「世界7大時計ブランド」に数えられていません。その理由についても解き明かします。
世界7大時計ブランド① パテックフィリップ
出典:https://www.patek.com/ja/
世界7大時計ブランドのなかでも、「世界3大時計ブランド」に数えられるブランドは、いずれもスイスのパテックフィリップ・オーデマピゲ・ヴァシュロンコンスタンタンです。
ヴァシュロンコンスタンタンは3大コングロマリットのリシュモングループに所属しています。3大コングロマリット(LVMH・リシュモン・スウォッチ)をはじめ、いかなるグループにも属さず、独立を貫いているブランドはテックフィリップとオーデマピゲです。
パテックフィリップは、1839の創業以来、世界中の王侯貴族・セレブに愛されおり、「トレンドに流されることのない世界最高の時計」を理想に掲げています。
また「一生使える、子孫に受け継がれゆく腕時計」の制作を目指し、永久保証を約束しています。創業以来製造してきた全モデルのメンテナンスと修理を請け負い続けており、時代ごとの部品や修理に使用する機器類も大切に受け継がれているのです。
パテックフィリップを代表するコレクション
■カラトラバ
パテックフィリップのエンブレムにもなっているカラトラバ騎士団の名を冠する、ブランドの顔ともいえるドレスウォッチです。
シンプルなラウンドダイヤルと最小限の装飾、当世の技術の粋を極めた薄いケースは、1932年のリリース当時から大きく変化していません。シンプルさゆえに上品さが際立ち、ドレスウォッチの完成形とまで呼ばれる雲上のタイムピースです。
歴史あるモデルのためアンティークも注目され、王侯貴族が愛用していたものが今も存在しています。
■ノーチラス
1976年にリリースされた、パテックフィリップを代表するラグジュアリースポーツウォッチです。ここ数年で特に人気が高まり、現在ではラグジュアリースポーツウォッチを代表するモデルのひとつとなっています。
天才ウォッチデザイナー、ジェラルド・ジェンタが手がけた傑作のひとつで、ラグジュアリースポーツウォッチというカテゴリーを確立した1本といえます。ジュール・ヴェルヌのSF小説『海底2万マイル』に登場する潜水艦ノーチラス号の舷窓をモチーフとしたケースは、ゆるやかな角を持つオクタゴン(八角形)です。
非常に人気のあるモデルで、アンティークも入手困難なため資産価値も高く、ステータスシンボルでもあります。
■アクアノート
アクアノートは、1997年にリリースされた第二のスポーツウォッチです。ノーチラスよりも若い年齢層をターゲットに、コンポジット素材のラバーストラップモデルとして発売されました。
ダイヤルには地球儀を思わせる装飾が施され、ノーチラスが「海」ならアクアノートは「地球」がデザインコンセプトになっているようです。
高価なブレスレットではなくラバーストラップを採用し、よりスポーティーな仕上がりで、防水性能・耐牽引性能・耐紫外線性能にも優れます。ノーチラスと並んで人気が高く、資産価値もある傑作です。
世界7大時計ブランド② オーデマピゲ
出典:https://www.audemarspiguet.com/com/ja/
オーデマピゲは世界3大時計ブランドのひとつにして、パテックフィリップと並ぶ独立ブランドです。1875年創業のオーデマピゲは、スイスの「時計の谷」として世界遺産にも登録されているジュウ渓谷に本拠地を置いています。
マニュファクチュールブランドとして、パテックフィリップと並び永久保証を掲げています。実は今も創業者らの子孫が経営しており、一度も他社に買収されたことがない徹底した「家族経営」ブランドでもあります。
3大コングロマリットに多くのブランドが属する時計業界では、非常に珍しい存在です。そのため、縁起が良いとして各界の経営者から愛されています。
オーデマピゲを代表するコレクション
オーデマピゲを代表するコレクションについてご紹介します。
■ロイヤルオーク
ロイヤルオークは、1972年に発表された世界初の高級ステンレススティール製腕時計で、ラグジュアリースポーツウォッチの先駆けとなったモデルです。ロイヤルオークは天才デザイナー・ジェラルド・ジェンタの作品のひとつで「腕時計業界の常識を覆す」とまで言われました。
オクタゴンケースには角ごとにビスが打たれ、ダイヤルには細やかなタイル柄がエンボス加工で施されています。ジェラルド・ジェンタは潜水ヘルメットの窓からデザインのインスピレーションを得たとされており、打たれたビスや格子柄が古めかしい潜水服を思わせます。
ロイヤルオークはオーデマピゲの顔であり、パテックフィリップのノーチラスと並ぶ人気を誇ります。資産価値も高く、アンティークモデルは大変希少です。
■ロイヤルオーク オフショア
ロイヤルオーク オフショアは、オーデマピゲを代表するロイヤルオークの派生モデルです。「オフショア」とは沖合を意味する言葉で、1993年にリリースされました。
ラグジュアリースポーツウォッチであるロイヤルオークを上回るスポーティで大胆なデザインが特徴で、300m防水の本格的ダイバーモデルも発売されています。
■CODE11.59
CODE 11.59は、2019年にローンチした新たなモデルです。デザインには、要所にこれまでのオーデマピゲを代表するモチーフが使用されています。
例えばケース。一見ラウンドケースに見えますが、ラウンドのプレートでオクタゴンケースをサンドした、極めてユニークな形状です。オーデマピゲの持つ技術と技巧が詰め込まれたタイムピースです。
世界7大時計ブランド③ ヴァシュロンコンスタンタン
出典:https://www.vacheron-constantin.com/jp/
ヴァシュロンコンスタンタンは、時計師ジャン=マルク・ヴァシュロンが1755年に創業したブランドです。世界3大ブランドの中でも、群を抜いて長い歴史を誇ります。
歴史を一度も途切れさせることなく、現在まで繁栄を続けています。複雑機構の開発もさることながら、ヴァシュロンコンスタンタンは卓越した工芸技術に支えられる芸術品のような美術価値の高さが魅力です。メティエ・ダール(職人技の芸術)と呼ばれる技術は、幾重にも色を重ねる複雑なエナメル技法など、毎年ファンたちの眼を喜ばせています。
また、非常に古い歴史を持つため、アンティーク腕時計が好評を得ています。資産価値も高く、年月を経ても変わらぬ気品と風格が特徴です。
ヴァシュロンコンスタンタンを代表するコレクション
ヴァシュロンコンスタンタンを代表するコレクションについてご紹介します。
■オーヴァーシーズ
オーヴァーシーズは、ヴァシュロンコンスタンタンを代表するラグジュアリースポーツウォッチです。ハイレベルな防水性能・対磁性能など、現代社会で必要とされるスペックを有し、さらにラバーベルトとブレスレットを簡単に交換できるインターチェンジャブル・システムも搭載しています。
■パトリモニー
パトリモニーは、ヴァシュロンコンスタンタンの伝統を今に受け継ぐ、正統派のドレスウォッチです。英語で「遺産」「継承」という意味を持つ言葉で、その名のとおり長い年月引き継がれてきたシンプルでクラシカルなデザインロジックを、現代の美意識で再解釈したモデルです。
パテックフィリップのカラトラバと比較されることが多いモデルですが、控えめなサイズ感が特徴です。
■フィフティーシックス
フィフティーシックスは、2018年にローンチされたまだ新しいモデルです。ヴァシュロンコンスタンタンのタイムピースのなかでも比較的手ごろな価格で、瞬く間に人気モデルとなりました。
フィフティーシックスの名は、1956年に発表された「Ref.6073」によるものです。人気のRef.6073をベースに、伝統美と革新的な側面をあわせ持ち、オーヴァーシーズとパトリモニーのちょうど中間という立ち位置のモデルです。
世界7大時計ブランド④ A.ランゲ&ゾーネ
出典:https://www.alange-soehne.com/jp
A.ランゲ&ゾーネは、ドイツを代表する時計ブランドです。A.ランゲ&ゾーネの魅力を挙げるなら、まずアウトサイズデイトの美しさでしょう。ドイツ・ドレスデンにあるゼンパー歌劇場の5分時計がモデルとなっています。
さらに近年、ツァイトヴェルクと呼ばれる瞬転数字式時刻表示がアウトサイズデイトの代わりに搭載されるようになりました。優美さはそのまま、時刻の視認性が格段にアップしました。A.ランゲ&ゾーネの魅力は、無駄なものをそぎ落とし、非常に高い技術力を磨き続けることによって生み出される、質実剛健さをベースとした独特なエレガンスと言えます。つまり、見た目の優雅さと気品を生み出す内部構造の高度さや計算され尽くしたデザイン性が、ブランドの真骨頂です。
そしてA.ランゲ&ゾーネでは、すべての時計が仕上がった後、一度分解して二度組み上げるという工程を経て出荷されています。
A.ランゲ&ゾーネを代表するコレクション
A.ランゲ&ゾーネを代表するコレクションについてご紹介します。
■ランゲ1
ランゲ1は、A.ランゲ&ゾーネを代表するアイコンウォッチです。オフセンターかつ黄金比に則りアシンメトリーに各表示機能を配置している点が、最大の特徴です。
瞬転式アウトサイズデイトも搭載するランゲ1は、「いかなる時も針が重ならないので視認性を妨げない」デザインコードを守りつつ、様々なコンプリケーションを搭載したモデルを展開しています。A.ランゲ&ゾーネのなかでも特に人気が高く、特徴的なドレスウォッチです。
■サクソニア
サクソニアは、ランゲ1とともに発表された4つのモデルのひとつです。シンプルかつ薄型のダイヤルを持つ品の良いドレスウォッチで、洗練された美しさが特徴です。クラシカルな正統派のデザインです。
バリエーションが豊富なこともサクソニアの特徴で、ムーンフェイズやGMT機能、アニュアルカレンダーなどの複雑機構を搭載したものも存在します。一方でジェムセットされた小ぶりなレディースウォッチも展開する、懐の深いモデルです。
■オデュッセウス
オデュッセウスは、A.ランゲ&ゾーネのスポーツウォッチモデルです。2019年に発表された新しいモデルで、なんと開発に10年を費やしたと言われています。スポーツウォッチであってもアウトサイズデイトの存在は欠かせません。
アウトサイズデイトの存在が、スポーツウォッチながらドレスウォッチのような優美さを加味しています。また、組み上げてしまえば見えなくなる細部にまで丁寧な装飾が施されています。特に、オデュッセウスのテンプ受けには他のモデルにはないハンドエングレービングが施されています。
世界7大時計ブランド⑤ ブレゲ
出典:https://www.breguet.com/jp
ブレゲは、1775年にアブラアン‐ルイ・ブレゲが立ち上げたブランドです。ブレゲは天才時計技師として知られ、次々と発明した複雑機構や発想の豊かさから「時計業界のダ・ビンチ」「時計の歴史を200年早めた」とも呼ばれています。
ブレゲでは今も突出した技術力が世界中で愛され、時計業界のトップを走るブランドのひとつです。もとはフランスのパリで創業した時計工房でしたが、現在は時計王国スイスに本拠地を移しています。
ブレゲを代表するコレクション
ブレゲを代表するコレクションについてご紹介します。
■クラシック
クラシックは、その名のとおりブレゲが得意としたデザインコードからインスピレーションを得たモデルで、クラシカルで気品と風格にあふれるドレスウォッチです。高精度であること、視認性が高いこと、そして洗練されていることをコンセプトにデザインされており、ブレゲがデザインの分野でも優れた能力を持っていたことがうかがえます。これぞブレゲと称されるタイムピースで、ブレゲファンからも高く評価されています。
■マリーン
マリーンは、1990年に発表されたブレゲのスポーツウォッチです。フランス海軍のマリン・クロノメーター開発が背景にあったことからも、マリーンと名づけられました。
高い防水性能を実現する厚みのあるケース、目立たないように工夫されたリューズガード、他のモデルと比較するとごつめのラグなどが、スポーツウォッチらしさを漂わせます。
■トラディション
トラディションは、古くから守り伝えられてきたブレゲのデザインコードと、最新鋭の技術で見る者を飽きさせないシリーズです。ムーブメントを逆さにして取り付け、それをスケルトナイズしたケースに封じ込めたデザインで、時計が鼓動のように動き続けるさまを眺めることができます。2005年リリースとまだ新しいモデルですが、伝統的な美も追求しつつ最新鋭の技術にも果敢にトライする、ブレゲらしさがあふれる1本といえるでしょう。
世界7大時計ブランド⑥ ブランパン
出典:https://www.blancpain.com/ja
ブランパンは1735年創業の、老舗中の老舗として知られる時計ブランドです。歴史では世界三大時計ブランドのヴァシュロンコンスタンタンを上回り、300年近い歴史を有します。しかし、一時経営状態が悪化し休眠状態に入ります。
1980年代に入り、オーデマピゲやオメガで研鑽を積んだジャン=クロード・ビバーと、ムーブメント製造会社を経営するフレデリック・ピゲに買収されます。ブランパンは長い長い歴史のなかで、一度も「クォーツ式ムーブメントを使用していない」ブランドとして、機械式腕時計愛好家から親しまれています。「伝統こそ革新」をブランドコンセプトに掲げ、常に新たな技術や素材への挑戦を続けるブランドです。
ブランパンを代表するコレクション
ブランパンを代表するコレクションについてご紹介します。
■ヴィルレ
ヴィルレはブランパンを代表するドレスウォッチです。クラシカルかつシンプルでありながら、華を感じさせるラウンドケースやダイヤルには、ブランパンが長年培ってきた美意識が凝縮されています。それは、グラン・フーという高温焼成エナメルやブルースチール針のクオリティに見て取れます。
最上の正装にも合わせられる正統派ドレスウォッチで、持ち主のステータスを語るアイテムです。そしてケースの内部に潜むムーブメントには、ブランパンが誇る最先端技術や複雑機構が詰め込まれ、常に時代の先端を目指す研鑽が続けられています。
■フィフティ ファゾムス
フィフティ ファゾムスは、ブランパンを代表するスポーツウォッチのひとつ、ダイバーズウォッチです。フィフティは50、ファゾムスは水深を表す単位です。50ファゾムスは約90メートル強で、フィフティ ファゾムスが誕生した1953年頃の潜水限界深度とされています。
フィフティ ファゾムスは、ダイバーズウォッチの原型と言われます。視認性の高さや防水性能など機能的なスタイルに、クラシカルな雰囲気が漂う特別なダイバーズウォッチです。約70年にも及ぶダイバーズウォッチの歴史を持つプランパンは、海洋保全や探査を行うダイバーや研究者らと強いつながりを持ち、美しく豊かな海の保護にも注力しています。
■レマン
レマンは、ブランパンのコレクションのなかでも、1ランク上質なラグジュアリーモデルです。ドレスウォッチのような洗練された風格のあるダイヤルと、ダブルステップベゼル、スケルトン針やおおらかな曲線を描くラグなどのスポーティーな側面を持ち合わせます。
レマンでもっとも人気の高いモデルのひとつが2100です。21世紀に向け、1994年にリリースされた、シンプルでオーソドックスなデザインです。
世界7大時計ブランド⑦ ロジェ デュブイ
出典:https://www.rogerdubuis.com/
ロジェ デュブイはこれまでご紹介してきたブランドとはうって変わって、1995年に創業した新しいブランドです。創業者のロジェ・デュブイはパテックフィリップやロンジンといった一流メゾンで長く経験を積んだ時計師でした。さらに、デザイナーであり投資家でもあるカルロス・ディアスとともに自社ブランドを立ち上げました。
2000年代に入ると創業者たちは次々と引退・離脱し、ブランドは大手コングロマリットのリシュモンに経営権を委ねました。その後ブランドは方向性を大きく転換、最先端の技術や素材を惜しみなく使い、超複雑機構をスケルトンケースからあまさず見せる斬新なデザインやゴージャスなジェムセットが主流です。ロジェデュブイは少量生産に徹しており、市場にもあまり出回りません。
そのため腕時計上級者に好まれ、価格も上がり、名だたるブランドの最後にたどりつく超富裕層向けの雲上メゾンとしての地位を確立しています。
ロジェ デュブイを代表するコレクション
ロジェ デュブイを代表するコレクションについてご紹介します。
■エクスカリバー
エクスカリバーは、ロジェ デュブイのアイコンモデルです。その名はアーサー王騎士道物語に登場する、魔法の力を持つという伝説の剣に由来します。エッジの利いた大胆すぎるデザインと、過剰なまでの超複雑機構が特徴で、毎年発表される新作は世界中のファンが注目します。360°回転するフライングトゥールビヨンやブラックライトでカラフルに光るモデル、様々な複雑機構を複数搭載しているモデルなど、エキサイティングなデザインのタイムピースを生み出し続けています。
過激なデザインに囚われてしまいがちですが、ロジェ デュブイの真骨頂は無双の技術力です。マニュファクチュールである当ブランドでは、超複雑機構を実現させているムーブメントすべてで厳格なジュネーブシールを取得しています。世界中の超富裕層に向けて希少価値の高いアイテムを発信し続け、「未来を創り出す」というブランドコンセプトを体現するモデルです。
■ベルベット
ベルベットは、ロジェ デュブイのレディースラインです。ラウンドとトノーを組み合わせた独特のケースデザインが特徴です。ダイヤモンドを大胆に敷き詰めたモデルをはじめ、エナメルとダイヤモンドを組み合わせたデザインは、美術工芸品そのもの。またレザーストラップを糸で綴じて、中世のコルセットのように編み込んだ斬新なデザインなど、遊び心も満載です。エクスカリバー同様、超富裕層の女性をターゲットに数量限定で製造されるステータス性の高いタイムピースです。
ロレックスが世界7大時計に含まれない理由
ロレックスは、世界3大時計ブランドにも、世界7大時計ブランドにも含まれていません。その理由は、ロレックスが常に「実用性」を訴求するブランドだからです。世界7大時計ブランドの特徴は「歴史と伝統」「技術力を研ぎ澄ませた複雑機構」「エレガントで緻密な細工」などです。
しかし、ロレックスは常に実用性を最重要課題に置き、各モデルを開発してきました。世界7大時計ブランドが称賛される部分と、ロレックスが重宝される部分のベクトルが異なるだけで、ロレックスがこれらのメゾンより劣るわけではありません。むしろ実用性を追求し続け、突き詰めた結果得た美学や哲学には、目を見張るものがあります。
近年のスポーツロレックス人気にも裏打ちされるように、いつでもどこでも使える高い堅牢度と信頼性、無駄をそぎ落としたデザインが、ロレックスが持つ不変の価値です。世界7大ブランドに数えられず、今後も入ることが無いとしても、ロレックスはそのエンブレムのとおりキングの座に君臨するブランドと言って過言ではないでしょう。
雲上名門ブランドが手がける名機きらめく世界
世界7大ブランドに数えられるハイブランドの雲上時計は、まず高い技術力の粋を極めたムーブメントを搭載しています。また、哲学とも呼べるデザインコードや技術・研鑽へのこだわりを持ち、組み立ててしまえば見えない細部にいたるまで、研ぎ澄まされた精緻な工夫を凝らしています。
そもそも「高級時計」とは、スイス・ジュネーブの公用語でもあるフランス語「オートオルロジュリー」の直訳です。オートオルロジュリーを英語に訳すと「ハイオロロジー」もしくは「ハイウォッチメイキング」。こちらは意味をしっかり把握して訳された言葉で、高度な時計技術・時計学などを指します。
つまり、世界7大ブランドとは世界の頂点に君臨する、高度な技術を持つ時計工房ということに他なりません。ロジェ デュブイのように、誕生からたった四半世紀で世界を席巻するハイスペックな超複雑機構や美術的価値すらある腕時計を作ってしまうブランドもあります。人気はトレンドに左右されますが、ブランドやモデルの価値は変わりません。普遍性のある価値を獲得した逸品、それが世界7大時計ブランドの名機たちなのです。
この記事を監修してくれた時計博士
Endo Youkoh
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC 上級ウォッチコーディネーター取得
高級時計専門店GINZA RASIN 店舗営業部 銀座本店 販売スタッフ
1984年生まれ 神奈川県出身 時計業界2017年より
デザイン系の短大を卒業後、23歳で大手セレクトショップに入社。 主にレディースの服飾雑貨の責任者として、店頭接客・MD・VMD業務に携わる。入社10年目を機に更なるステップアップを目指し、高級時計店への転職を決意。2017年にGINZA RASIN入社。
人と話すのが好きで、スーパーポジティブな私は、現在お気に入りのIWC メカニカルフリーガークロノと共に店舗にて販売業務に従事。アパレル業界での経験を生かし、多角的な視点で記事監修を行っている。