今後長く付き合っていく時計を選ぶ際は、自分の腕にフィットするかどうかはとても重要な指標となります。購入時に不要なコマは外して自分の腕に合わせるのでブレスサイズは調整が効きますが、実はケース径や厚さ、ケースの形状によって装着感はもちろんの事、見た目の印象なども変わってきます。
今回はロレックスデイトナの「サイズ」を比較して、装着感などをご紹介します。
ロレックスデイトナとは?
デイトナはロレックスの中で一番人気のスポーツウォッチで、唯一のクロノグラフモデルです。ひと目でデイトナとわかるスポーティでエレガントなデザインと、完全な機能美が特徴となっています。そのあまりの人気ぶりのため供給が追いついていない状態です。
ロレックスの店舗を回ってロレックスを探し求めることを「ロレックスマラソン」と言いますが、元々は「デイトナマラソン」から派生した言葉だと言われているくらいです。
そんな人気モデルのデイトナを、腕周りのサイズが違う3人に装着してもらったレビューをご紹介しますので、これからご購入を考えている方はぜひご参考ください。
デイトナのケース径、ケース厚は?
ロレックスの時計のケースサイズは「リューズを除いたケースのみの直径」のことをさし、ケース厚は「ガラスから裏蓋」までの厚みのことをさします。デイトナの現行モデルはケース径40mm、ケース厚約12mmのものが多いです。
デイトナのケース径・ケース厚についてモデル別にまとめました。
型番 | ケース径 | ケース厚 |
126500LN 126506 126515LN 他 |
40mm | 11.9mm |
116500LN 116523 116503 他 |
40mm | 12.5mm |
116505 116509 116598SACO 他 |
40mm | 12.5mm |
116520 116515LN 116506 他 |
40mm | 12mm |
16518 16519 16520 他 |
40mm | 12mm |
6263 6265 |
37mm | 12mm |
6262 6264 |
37mm | 12mm |
6238 | 37mm | 12mm |
デイトナのケース径は、1世代〜3世代までのヴィンテージモデルなら37mm、Ref.16520以降は40mm(現行モデルも40mm)となっています。またケースの厚みについては、「12mm」のものが多いですがモデルごとに少しずつ変化があります。
ケースの厚みも、ケース径と同様に装着した際の印象に影響を与えるので気になるポイントですね。
一般的な腕時計のケースサイズは38〜45mmが多く、38mmは小さめ、40mm〜41mmが平均的、42mm〜45mmは大きめと分けられることが多いです。
一口にケースサイズといっても数mmしか変わらないと感じる方も多いでしょう。しかし腕時計をつける手首そのものが十数cmというサイズなので、数mmの違いでも与える印象は大きく変わります。
日本人の腕周りは?
時計のサイズに対して日本人の腕周りのサイズはどれくらいなのでしょうか。
日本人の平均的な腕周りは「16〜17cm」といわれています。
日本のブランドなら日本人サイズに作られていますが、欧米など海外のブランドはグローバル対応となっています。
デイトナの装着イメージの比較
実際にデイトナRef.116500LNを【15.5cm / 16cm / 16.7cm】の腕回りの人につけてもらいました。
ご自分のサイズに近いものをご参考ください。
■15.5cmの腕の場合
■16cmの腕の場合
■16.7cmの腕の場合
それぞれの腕のサイズに対してケースサイズが40mmだとこんなふうに印象が違って見えます。腕時計は、手首のサイズとケースサイズのバランスが重要な点です。(腕回りだけでなく、身長や体格によっても印象が変わりますね)
男性の場合、腕時計と手首幅のバランスは、上から見た時の割合が手首の6~7割程度であるのがベストといわれています。対して女性の場合は、腕時計の一般的なサイズは24〜30mmで手首幅に収まるサイズ感ですがコーディネートのアクセントにするなら31mm以上のサイズを選ぶことで、時計や手首への印象が強くなります。
細い男性が着用すると大きめでカジュアルな印象になり、大柄な男性が着用するとフォーマルな印象になることも多いです。デイトナはスポーツモデルなので鍛えられた腕の人がしっくりくるのではないでしょうか。対して細い腕の人もデザインが強調されてスタイリッシュな印象です。
厚さ12mmなのでスーツの袖口にも違和感なく収まっていますね。
デイトナと他モデルとのサイズ感比較
ロレックスの他の人気モデルGMTマスターとデイトナを比較してみると、そんなに大きさは変わらないですが、見た目の印象が全く違ってきます。GMTマスターのベゼルは赤や青などで目立ち、スポーツモデルらしく主張がある印象となっています。
対してデイトナのベゼルはブラックやシルバーなので、ケース径が同じでもデイトナの方がスッキリとした印象があります。文字盤のデザインも3つの積算計が中央付近に配置されており、スタイリッシュなデザインが高級感を演出していますね。
※画像は上からGMTマスター、デイトナ、エクスプローラーIです。
エクスプローラーIとデイトナを比較すると、エクスプローラーIの方がケース径は1mm小さい39mmで、よりスリムな印象です。エクスプローラーIに比べ、デイトナはリューズやプッシャーの存在によりスポーティですが、インダイヤルやタキメーターなど文字盤のデザインが複雑となっており、文字盤により注目が集まることで実際より小さく見えてスポーツモデルの中でもスマートな印象を与えます。
腕周りサイズ別の装着感レビュー
Owllar編集部で腕周りのサイズが違う人を選んで実際にデイトナを装着していただき感想を集めてみました。
①Aさん 腕周り15.5cm
「デイトナはフィット感がありますね。腕が細い自分でも違和感の無いつけ心地です。」
②Bさん 腕周り16cm
「ウブロとかと違ってあまりつけている感じがしないです。つけてみると“出来る男”になった気分ですね。」
③Cさん 腕周り16.7cm
「ウブロとか、オーデマピゲ等に比べて軽くてつけ心地が良いですね。壊れにくいし、どんな服装にも合うし欲しいなって思います。」
※デイトナユーザーの中には女性もいます。
④Dさん(女性) 腕周り13cm
「ほどよい大きさ、ほどよい厚さ。重すぎず、ブレスの感触もいい感じで気に入っています。」
腕時計はサイズによって印象が変わります。自分に似合うサイズを選ぶことで、全体をよりおしゃれな印象に仕上げることができます。
最後に
今回はロレックス デイトナのサイズ感や装着感についてご紹介しました。
2023年にはル・マン100周年を記念するモデルも発表されたデイトナ。
現行モデルはなかなか手にすることは難しいかもしれませんが、いつまでも憧れの時計には変わりませんね。デザイン性・資産価値・機能性など全てが申し分なく、手に入れた際には一生の相棒になるのではないでしょうか。
普段使いでスーツの袖口の納まりが良いかどうか、サイズ感をしっかり確認してから購入したいですね。デイトナについてもっと知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。
この記事を監修してくれた時計博士
Sato Natsuki
(一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター取得
高級時計専門店GINZA RASIN 本社 ロジスティック部 商品管理課 主任
1991年生まれ 東京都出身 時計業界2016年~
業界未経験でGINZA RASINに入社後、修理受付などのアフターサービス対応や、時計の入荷から店頭に出るまでの物流関連の業務に従事。
商品知識はもちろん、時計の修理についての知識も必要となる商品管理課の主任として業務に携わる。
機械式時計すら知らない状態から、今では裏がスケルトンになっているモデルを見るとテンションが上がってしまうほど、時計に魅了されている。